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初学者向け:財務諸表論の学習法と合格戦略
今回は、税理士試験の中でも特に「理論」の攻略が鍵となる財務諸表論についてお話しします。
「財務諸表論は作文でOK」という話は、受験仲間がいない自分ですらネットで見たことがあるくらい有名です。とはいえ、どこまで本当に作文でよいのか、自分自身も初学のときは非常に悩みました。
私は初学で財務諸表論に合格しました。その経験が、これから学ばれる方の一助になればと思い、この記事を書いています。
財務諸表論=作文ベース?
よく「財表は作文ベースでOK」と言われます。たしかに一理あるのですが、実際のところ赤字や太字のキーワードは一語一句で覚えるべきです。そして、そのキーワード同士を繋ぐ部分を自分の言葉で作文するイメージです。
このようにして、理論は“完全な丸暗記”ではなく、パーツ暗記+構成理解で乗り切るのがポイントです。
私の学習法:要点チェックノートを徹底活用
私は大原の「要点チェックノート」を使用していました。TACについては分かりませんが、大原の方であれば、赤字・太字をすべて書ける+つなぎ文を意味を理解して書けるようにすれば、合格レベルに達すると思います。
一問一答形式の問題演習を繰り返し、間違えた問題は「答えと解法ごと」覚えるようにしました。テキストを読み込むよりも、問題を解いて理解する方が効率が良かったです。
理論暗記のタイミングと優先順位
- 簿記論をすでに合格している方:理論重視で進めてOK。計算は4月の実判期からでも十分間に合います。
- 簿・財同時受験の方:まずは簿記論の計算を徹底してください。ある程度仕上がったら、財務諸表論の理論にシフトしましょう。
- 財務諸表論のみ受験の方:最初から理論に全力投球して問題ありません。
赤シートと穴埋め対策
本試験では、「○○を漢字2文字で書け」や「選択肢から選びなさい」といった問題が約20点分出題されます。よって、赤字・太字部分を赤シートなどで隠して覚えるのは非常に効果的です。
理論対策のまとめ
- 赤字・太字は一語一句で暗記する
- つなぎ文は自分の理解で作文して書けるようにする
- 一問一答形式の問題で演習し、答えと解法ごと覚える
- 理論の暗記開始時期は自分の受験スタイルに合わせる
財務諸表論のテキストは確かに400ページ以上あるかもしれませんが、出題される理論はパターン化されています。数をこなせば「またこの論点か」と気づけるようになります。
最後に
「財表は作文でいける」は一面の真理ですが、正しくは「キーワードは暗記・構成は作文」です。
このスタイルで学べば、理論で点が取れるだけでなく、試験本番でもしっかり戦える力がついてきます。
あなたの合格を心から応援しています。